アキバのメイドさんの深層心理を探る(データマイニングにおける手法を用いて)
最近、デジタル・トランスフォーメンション拡大により、デジタル・ディスタラクティブが短スパンで数々起き、既存ビジネスが破壊されている時代だなーって思ってます。
そうした中で、モノからコトへの価値観シフトしている事で、一定期間、継続に受け取る商品やサービスに対して対価を払う為、UXによるカスタマーサクセスが訴求効果になる事から、サブスクリプションモデルが重要になるのではと思ってます。
例えば、エアークローゼットやシェアリングリングカーがめっちゃいい例!
以前服は買っていたけど今となっちゃえばエアークローゼット使って一定時間体験して、飽きればそのまま返却、そして何よりいいのが狭い空間の中で在庫が増えない事!笑
車買うのにイニシャルやランニングコスト高いから今の時代そんなに車使わない人はシェアカーだよなーって思ってます。(当たり前だけど笑)
そんな中、今夏(8月の猛暑(笑))に実施したアキバの散歩している80人のメイドさんに営業妨害してインタビューした事を思い出しました!!(笑)
今の時代、UXでコトを売る時代において、体験するのは大枠に分けて、人とモノの2つを通して、体験する『コトを売る時代』になると思うから!!!。
人っていうカテゴリ―の中で一番重要になるのがサービスプロフットチェーンモデルの中のインターナルマーケティング!!!
サービス業は従業員のサービスの質と顧客満足が同時に行われる業態だし、そんな中で従業員のサービス向上の為にはどうしても従業員満足が不可欠になる。
その要素の一つに人ってそもそもニーズで動くものじゃないし、その背後にあるコンテクストから文脈のもとで行動するって尊敬するクリステンセン先生が言っていた事を思いだしました。
だからその背後にあるコンテクストをプライベートDMPで把握した上で、ビジネスインテリジェンスによるデータマイニングに分析が必要だよなーって思います。
だから、従来の従業員のインサイトを把握した上マネジメントが不可欠だし、インサイトなんてラポール形成してだんだんわかって来るから難しいよなーって思っているけど、今回分析でチャレンジしてみました!!
ただ、初めにいうと、今回僕が統計学を使ってリサーチ&分析した内容はインサイトっていうかっこいい言葉を使う上では不十分だという事だけは初めに言わせて下さい笑
そして、ここから真面目に書きますので最後までお付き合いください!!
離脱しないでください!!
目次:
◆サマリー
◆課題の定義と調査方法
◆作業仮設の設定
◆定量調査の方法
◆定性調査の結果
◆定性調査の作業仮説設定
◆独立性の検定
◆因子分析
・記述統計
・要因の概念化
・信頼性の検討
◆仮説設定
◆重回帰分析
◆結論と提言
◆付属資料(質問票)
◆サマリー
Ø メイド喫茶で働く要因について、インタビュー、アンケート調査を通して、メイド喫茶で働く従業員の満足度とシフト頻度は、「承認欲求が可能な場」と「羞恥心を出せる場」において、正の影響がある事が明らかになった。
Ø 重回帰分析における3つの独立変数の中で承認欲求が最もメイド喫茶における満足度とシフト頻度に強い影響を示している為、今後は、組織管理をしていく上で承認欲求を重視して、従業員満足度とシフト頻度を向上させる。
Ø メイド喫茶で働く従業員の「満足度」と「シフト頻度」は年齢と負の影響がある為、比較的年齢の高いメイドを採用する際には、働く要因を解明する事が課題である。その為、今後の戦略として、各年代のメイドの仕事における満足度が異なるため、それぞれ違う視点における施策を行い、満足度向上を狙う。
◆課題の定義と調査方法
Ø 多数の飲食店で働ける選択肢の中で、メイド喫茶で働く女性がいる。
Ø こうした状況下、「数多くある飲食店の中で、メイド喫茶が好きな要因は何か、あるいは働く要因は何か」というのが、本調査のリサーチ・クエスチョンである。
Ø 本調査の目的は、メイド喫茶で働く従業員の満足度とシフト頻度を明らかにする。
◆課題の定義と調査方法
まずは、仮説の探索のため定性調査を実施。メイド喫茶で働く要因を明らかにするため、2018年6月3日に計2名(Aさん19歳、Bさん18歳)の秋葉原で「*散歩」をしているメイドに30分のデプスインタビューを実施した。
店内ではなく、あくまでも「散歩」しているメイドにインタビューする。理由は、店内では、店長や従業員等の周りの目を気にする為、的確な回答を得られない為である。
◆定性調査の作業仮説設定
≪Interview&サンプリング方法
秋葉原の「散歩」しているメイド78人を対象に実施
(7月1、8日:日曜日)
◆分析方法:
①独立性の検定(χ²検定):
メイド喫茶が好きか否かとメイド喫茶が満足するか否かには関係がある。
②因子分析:
・定性調査により4つの因子を想定して、天井効果、フロアー効果を行う。
・固有値を求め、因子の数を決める。
・最尤法、プロマックス回転を行い、共通性と因子負荷量を抽出する。
・寄与率を算出して、各質問項目と各因子の説明力の割合を算出する。
・クロンバックα係数を行い、信頼性を確認する。
③重回帰分析:独立変数(4つの共通因子)と従属変数(満足度とシフト頻度)との因果関係を明らかにする。
独立性の検定
◆仮説:メイド喫茶が好きか否かとメイド喫茶で働く事が満足するか否かには関係がある。
◆Χ²検定の結果、p値は0.05で、メイド喫茶が好きか否かとメイド喫茶が満足するか否かについては統計的に5%水準で優位な関係があるといえる。すなわち、仮説は採択された。
表1 クロス集計表
因子分析(記述統計)
●分析に先駆け、質問項目の記述統計を確認する。
●下表のように、項目はリッカートの7点尺度(1:全く満足していない、7:とても満足)にて測定尺 度を行った。
●記述統計の結果、天井効果(尺度の最大値<平均+標準偏差)、床効果(尺度の最小値>平均ー標準偏差)がみられたが、該当する項目も含めて以降の分析を行う。
●結果、「可愛い制服の利用」、「特別視してくれる」、「ライバルの落とし方」、落としどころを見つけ、物事を円滑に」、「どこの職場も現状抱える事は変わらない」は天井効果が出ていた為、分析に使用しない。
表2 記述統計
因子分析(要因の概念化)
●15個の利用要因の因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行った。
固有値1以上が2因子となり、因子負荷量、および共通性が0.4以上の項目を残し、複数の因子に対し、因子負荷量が高い項目は削除した。(お姫様(二次元)の行為が許される場所、二次元の世界を実体験
相手の気遣いが出来る、ホスピタリティを身に付けられる、会話のキャッチボール、セクハラのかわし方、メンタル強化、円滑に人間関係を築くやり方)
●その結果、定性調査で設定した「自分の理想の姿を実現する場」、「社会勉強の場」は概念化とならず、「承認欲求が可能な場」、「羞恥心を出せる場」という2つの構成概念があるといえる。
表3 因子分析
因子分析(信頼性の検討)
●「承認欲求が可能な場」及び「羞恥心が出させる場」概念のクロンバックのα係数はそれぞれ0.95と0.86と高く、内部一貫性による信頼性は満足している値を示している。
●以下「承認欲求が可能な場」と「羞恥心が出せる場」を合成変数として利用し重回帰分析を行う。
表4 概念・変数と結果の一覧
仮説設定
H1:「承認欲求が可能な場」の評価は、メイドカフェへの満足度に正の影響を与える
H2:「羞恥心が可能な場」の評価は、メイドカフェへの満足度に正の影響を与える
H3:「承認欲求が可能な場」の評価は、メイドカフェへのシフト頻度に正の影響を与える
H4:「羞恥心が可能な場」の評価は、メイドカフェへのシフト頻度に正の影響を与える
●因子分析で抽出された2つの要因の構成概念と、働く満足度とシフト頻度への影響を確認する。
仮説は次の4つとなる。
重回帰分析
◆従業員満足度への影響
・承認欲求が可能な場の変化行数は5%水準、羞恥心を出せる場は10%水準で有意である。
・モデルの説明力は28%と高く、(R²=0.28)その妥当性は5%水準で有意である。これにより、H1、H2は採択された。
・年齢の高さは、負の影響を与えていた。
◆シフト頻度への影響
・承認欲求、羞恥心を出せる場、年齢の高さは10%水準で有意である。
・モデルの説明力は25%と高く、(R²=0.25)その妥当性は10%水準で有意である。これにより、H3、H4は採択された。
・年齢の高さは、負の影響を与えていた。
表5 重回帰分析
結論
①メイド喫茶で働く要因は、「承認欲求可能な場」と「羞恥心を出せる場」であった。
②メイド喫茶の従業員満足度とシフト頻度は、「承認欲求が可能な場」と「羞恥心を出せる場」において、正の影響を与えてた。特に3つの独立変数の中で「承認欲求が可能な場」は最もメイド喫茶における満足度とシフト頻度に強い影響を示している。
③年齢の高さは、従業員満足度とシフト頻度において負の影響を関係を示している。
提言
●年齢と働く満足度、シフト頻度は、負の影響を与えている為、正の影響を与える従属変数を明らかにする。
●従業員満足度の3つの独立変数は低い数値を表している。この事は2つ考えられる。
①、従属変数である従業員満足度における3つの独立変数は弱い影響を表している。
②、従属変数である従業員満足度は他の3つの独立変数が強い影響を表している可能性がある。
以上から2点提言する。
①、従業員満足度においてはデプスインタビューを基に今後新たに強い影響のある独立変数を探す必要がある。
②、従業員が働く要因を考慮する上で、従業員満足度とシフト頻度は同じ独立変数で考慮してはならない。今後、2つの従属変数に対して強い影響のある独立変数を考慮する際は、各従属変数に対して、分別して独立変数を考慮する事で従業員の働く要因を更に究明が可能になる。
参考文献:
・@ほぉ~むカフェ
ホームページ
・@ほぉ~むカフェ
メイドLIVE 永遠メイド主義♡ - A maid in Japan
https://www.youtube.com/watch?v=KDP8ca16ih4
・メイド喫茶の舞台裏~経営の視点から~
2011年7月18日 発行
著者 柴田 紗弥佳
印刷 フェデックスキンコーズ・
・萌える空間
――メイドカフェに関する社会学的考察――
著者 相田 美穂
広島修大論集. 人文編 pp.193-219, 2006-09-30
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