ジョブ理論から考える共分散構造モデル



破壊的イノベーションで有名なジョブ理論を提唱したクリステンセンの有名な事例であるミルクシェイクを事例に共分散構造モデルについて解釈したいと思う。

共分散構造モデルは因子分析と主成分分析の組み合わせで、前者が帰納法に対して、後者が演繹法になる。

とあるファーストフードチェーンからミルクシェイクの売上を伸ばす相談をクリステンセン氏は受けた。その企業は氏に相談する前も、いくつものコンサルティング会社やマーケティング会社に依頼をしていたという。ミルクシェイクについての調査を行い、顧客アンケートを数多く行なった。味についての意見を数多く集め、フレーバーを追加したり、トッピングを加えたりしたが、あまり効果がなかった。あるいは、顧客情報からセグメンテーションを行なって対策しようとしたが、こちらもほどんど成果が出なかったため、クリステンセン氏らに依頼したという。
そこで、クリステンセン氏らは、商品がよく売れる平日の朝に来店者を観察することにした。しばらく観察し続けていると、ある一定のパターンが見えた。ミルクシェイクを買う顧客は一人で入店し、ミルクシェイクだけを買い、車でそのまま走り去るケースが多かったのだ。そのパターンが見えたところで、顧客に「何をするためにミルクシェイクを雇ったのですか?」と尋ねたという。もちろん、ミルクシェイクを「雇う」というのは突飛な質問なので相手も自分の行動を振り返って考えないと答えられない。すると、次のような状況でミルクシェイクを買ったと説明した。
車での通勤途中である
・一人で毎日運転するのは退屈である
・手持ち無沙汰を解消するためミルクシェイクはぴったりだ
・バナナを食べながら運転したこともあるが、会社に着く前になくなってしまった
・ドーナッツを食べながら運転したこともあるが、手がベタベタするのが気になってふさわしくない
・ミルクシェイクは手も汚れず、長持ちする

ジョブ理論とは | イノベーションとの関係・クリステンセン教授が提唱するビジネス用語解説



今回のテーマは主に3つ分別してお伝えする。

第一回に、因子分析 第二回に主成分分析、第三回に共分散構造モデルとして、一回目と二回目の総まとめとして図をお伝えする。

JTBD理論は主にユーザの行動に至る背後に置かれる状況から前後の文脈を捉え、「シナリオ」を主体として考える事で、「文脈=コンテキスト」を理解した「ストーリー」を繋ぐ事である。

これらの理論を基に因子分析に当てはめる。

因子分析:y= af + af₂ ・・・・・・・・・+ e

y: 観測変数,a: 因子負荷,f: 共通因子,e: 独自因子

今回のミルクシェイクの問題に関数を代入すると、

y=

・一人で毎日運転するのは退屈
・手持ち無沙汰の解消
・会社に到着する前までにミルクシェイクが無くならない。
・手が汚れない
・腹持ちがよい。

以上の5つの項目に対して、背後にある文脈をfとして捉える。

f=

・退屈しのぎ

・清潔

・腹持ちになる。

    観測変数が共通因子にどの程度の影響度を与えたのかを表す為に因子負荷量で判断する。

    観測変数がどの程度因子に説明できる大きさを表す指標



図1















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